« 【ご注意】「キリスト教系」称する勧誘メール | トップページ | 【確認】再登録スケジュール »

2008年2月 7日 (木)

MLお休みの理由

 今回のMLの「お休み」には、いくつかの理由がありました。

 もっとも大きな理由は、オーバーフローになっているらしいアドレスが複数出てきて、アドレスを登録したまま「読まずに」放置しているメンバーが増えてきたと思われるため、登録リストのリフレッシュを行いたかったことです。

 ただ、ほかにも理由はありまして、そのうちのひとつが、「ネットコミュニティとして、メーリングリストに代わる良いシステムはないか?」という疑問を、MLを離れて、少し時間をかけて検証したかったことです。

 今、ネット上には、さまざまな形態のコミュニティが存在します。ツリー式のBBS、スレッドフロート型のBBS、phpBB2のような会議室方式の高機能BBS、OpenPNEのようなSNS、ほかにもさまざまなシステムがあります。

 その中で、MLは、とりわけ元気がない。プロバイダサービスとしてのMLは、相次いで廃止されているし、ホスティング業者で、あらかじめMLのシステムがインストールされているところは多いが、社内MLなどクローズドの運用を前提とした初期設定がなされていることが多い。これは、spamの発信元になることを警戒している意味もあるのでしょうが…。

 今「はやりの」ツールの中に、MLよりも、もっと議論に適したツールがあるのではないか? というのが、最近、私が抱き続けていた疑問でした。

 そこで、これらのツールを、いくつか試用してみました。本格的に使う予定がないのに業者から借りてしまうのは気が引けたので、昨年、つたないながら趣味の自宅サーバ環境をつくってみたのと同じノリで、古いマシンをローカルサーバにして(設定ミスがあると怖いので、ネットにはつながずに(^^;))、BBSをメーンにして7種類ほどのツールをインストールして、試してみました。

 結局…メーリングリストほどの柔軟さがあるツールは見つかりませんでした。

 いや、それらのツールで議論・対話ができないわけではありません。たとえば、私が尊敬する編集者・竹熊健太郎氏のサイトでは、ブログとスレッドフロート型掲示板をリンクさせて、掲示板の中で、ハイレベルの議論・対話を行っています。
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/

 ただ、竹熊さんのサイトは、竹熊さんというアクティブなプロの編集者兼ライターが、ブログの上で「発題」を行い、参加者は、その発題によって議論を始めるというパターンであり、参加者が自ら全く新しい話題を提供するようにはシステムが構築されていません。もともと、竹熊さんの業務連絡と日常雑記目的のサイトが出発点のようですから、当然といえば当然ですが…。

 元ネタのライターがきちんとした枠付けをするようなシステムを前提にしない、ジャンル分けだけでいきなりスレッドフロート型掲示板に突入する「2ちゃんねる」のようなコミュニティは、スレッドが分裂したり乱立したり、チャット状態になって炎上したり、どうしても議論が拡散して論点が希薄になる。その中には光る発言もあるけれど、玉石をより分けるのは、けっこう大変なんですね。

 海外のサイトでよく使われているphpBB2のようなシステムは、昔のパソコン通信の「会議室」に近い発想で設計されていて、親近感はありました。たとえばソフトウエアのサポートや、技術系の情報交換にはすぐれている。一つの質問に、20通くらいのレスがついて、技術上の障壁が解決されて一件落着というようなコミュニティには最適でしょう。
 でも、これも、あらかじめテーマが絞り込まれているからこそ、機能を生かすことができる。教会の愚痴にはじまって、しだいに宗教的な論点が絞り込まれて…というようなパターンには、なかなかなじみにくい。

 SNSも似たようなところがあります。「トピック」を細分化することが前提で、それと並行して参加者の日記帳などが存在する。設計思想として「最初から話題別の小部屋に分かれて…」という方向性が強すぎる。エクレシアMLで言えば、mixiのような巨大な既存サイトの1コミュニティとして参加するということはありうるけれど、自ら独自のSNSを立てるというのは、「大部屋の議論」という利点を自ら捨てることになる。かといって、巨大サイトに1コミュニティとして参加するとなると、どうしても、そのサイトのルールの縛りがかかるので、ラジカルな議論サイトの管理者としては、やりにくい。そもそも、議論の参加者が、その巨大サイトに参加しなければ話が始まらないというのは、敷居が高い。

 これらの解決法としては、たとえば、会議室形式やツリー形式のBBSのCGIをエクレシア向けに改造して、長文議論に向いたツールにして、ホスティング業者からサーバを借りてインストールしてしまうという方法もあるでしょうが(実は、少し手がけてみました)、私には、まだそのスキルは不足している。もし失敗すれば、過去ログが飛んでしまう可能性もあるし、データがリークしてしまう可能性もある。

 そういう意味では、電子メールという「枯れた共通のプロトコル」を組み合わせたMLの仕組みは、議論の管理者から見れば、抜群に安定していると言える。

 とりあえずは、MLという形態を維持しつつ、少しずつ次世代システムの方向性を探っていくしかないかと思っています…。

|

コメント

この記事へのコメントは終了しました。